いいお話を聞いてきたので共有します
先日セミナーで聞いた話を共有します。資料も何もないので、わたしが見聞したことを共有用にまとめたものです。社内共有したものを少々加工して全文掲載いたしますのでぜひご拝読いただけますと幸いです。
---
登壇者:日本航空株式会社 特別理事 大川 順子様
ご経歴:1977年 東京理科大学卒 日本航空入社
国際線CAとして勤務後ご出産・復職 2010年 経営破綻の年に執行役員客室本部長にご就任 その後代表取締役専務執行役員・副会長を経て 現在は特別理事にご就任
---
① ロールモデル
ロールモデルとは単にお手本というだけでなくて「役割」を完璧に果たしていて
お手本になっていること、とおっしゃっておりました。
マネージャーにはマネージャーの、リーダーにはリーダーの、メンバーにはメンバーの
訓練生には訓練生の、それぞれの「役割」があってそれが周囲の同じロールの人たちに
刺さる模範であるかということが大事、というお話です。
つまり、メンバーが「あの人みたいな管理職になりたいな」と思うのではなく
「あの人みたいなメンバーでありたい」と思えるモデルであろうということですね。
目の前の仕事に対して最高のパフォーマンスができる人であろうという意識が大事だとおっしゃっておりました。
それを実現するには
・当事者意識を高く持つ
・覚悟と勇気と責任を持つ
JALの例なので、対顧客という観点が入ってくる事例でしたが、画一的なアナウンスの中に
一つ自分らしさ、もとい、顧客が求めていることに対しての今できるパフォーマンスをプラスすることで
顧客に感動を与えることができる(実際の事例のアナウンスを聞いて、涙が出てきました)
という例をお話しいただきました。
わたしたちは、相手は同じ社員ですが、相手が何を求めているのか、それに対して自分たちが応えられる
今最高のパフォーマンスって何だろう、その視点を忘れないでいたいですね。
大川様は経営破綻の歳に執行役員に就任されました。
ミッションはわかりやすく「再生」 しかし、JALほどの大きさの会社の再生を担うということはとても重圧だったと思います。 当然、一緒に働いてこられた仲間がたくさん離脱し、いろんな思いを抱えられていらっしゃったとのことでした。
その中で、執行役員ということは何が何でも立て直さなければ、JALという会社がなくなってしまう 絶対に後に引けない状況ということでここでもまた出てきたのが
・覚悟と責任
だったそうです。 会社内部がネガティブになっている中、自分は環境変化をネガティブにとらえず 「部下たちと一緒に会社を再建しよう」という思いを社内で伝えていったそうです。
「社員一人一人の思いと力」これがJALの再建で一番大事だったことだとおっしゃっておりました(再建途中とご謙遜されておりましたが)
リーダーは「どうやって社員をこの状態にもっていくか」が大事で、部下が、社員がついてきてくれるようにコミュニケーションを取られたそうです。 ・胸襟を開いて話す ・はっきりものをいう ・積極的に会話する ・相手がふに落ちるように、わかりやすい言葉で説明する ※難しい言葉を並べるのはむしろ誰にでもできるが、それをわかりやすくだれでもわかる言葉で話すというのは 難しいことでもあり、それができればこれからの強みになるとおっしゃっていました。
これを根気強く行っていったことで部下が、社員がついてくれた
1人で成し遂げられることはない、仲間やついてきてくれる人、組織があるからこそ頑張れる
10-1=9ではなく
10-1=0
1人でも何かが違うと思ったら、0と同じというくらいの危機感ですべてに取り組んだとのことです。 JALという組織にあぐらをかいた結果がこうなってしまっていて、それは自分たちの教訓であり 常に上記のようなことは考えながら仕事をすることが、最悪の事態を回避する一つの方法でもあるということを おっしゃっておりましたね。 わたしたちはどうでしょう。 ちゃんとコミュニケーション取れていますか? 仲間はついてきますか? 組織のありがたさをわかっていますでしょうか。 考える機会をいただいたお話でした。
③ 女性が活躍できるのは男性のおかげ(男性が活躍できるのは女性のおかげ)
昨今女性活躍、推進といろいろな施策が横行しておりますが、
今までの礎を作ってきた人たちがいたからこそ、また、サポートしてくれる上司がついてきてくれる部下がいるからこそ
自分が仕事をしていけるということをよく理解しましょというお話。
「わたしが、ぼくがやった、わたしじゃないとできない仕事、ぼくがやったからうまくいった」という考えではなく、自分の仕事はいろんな人の協力を得てできているという気持ちを忘れないこと
ということを前提に
④ 自分の役割に自信を持つ
①の話に通じますが、自分のやっている仕事に自信を持ちましょう。全うしましょう。とのことでした。
⑤ 20世紀~21世紀への変遷 社会環境は 直線的なものからVUCAへ(VUCAは4つの英語の頭文字ですが、わたしは簡単に『予測不能で意味不明な世の中』と解釈しています。詳細知りたい方は調べて下さい!) 産業モデルは 大量生産大量販売から個人継続へ(みんながやってるワンレンボディコン、ではなく、各々のスタイルがある、ということかな) 市場は ものを買って満足からコトに対する感動へ(ヴィトンのバック満足~ではなく、あの体験は感動したという感じ) マネジメントは 画一的マネジメントから多様性マネジメントへ(マニュアルはこうである、ではなく、人に合わせたマネジメント) と変わっています。 これについて行くためには
「ぼーっと生きていちゃダメ」「黙っていちゃダメ」※チコちゃんにしかられる
どんな環境にも対応できうる多様性を取り入れていきましょうというお話。
JALさんもJALだからこう、ではなく、様々なダイバーシティを取り入れていらっしゃるお話をお伺いしました。
ダイバーシティって女性の活躍やLGBTの件だけではなく介護や障害など、様々です。
わたしたちも「これに取り組もう」ではなく
「どんな状況になっても対応できる環境を作ろう」という目線をもって
業務に取り組んでいきたいものですね。
⑥ まとめ(感想)
JALみたいなグループ合計30000人もいる会社でさえ、最後は「気持ち、社員一人一人の思い」など
アナログなところに語り掛けていったことが結果的に効果があったということ。
当然気持ちだけで数字の全快には至りませんが、気持ちあってこその
「再建したい」「だから数字を回復させよう」につながるのではないでしょうか。
われわれの会社はいうてもそこまで大きくありません。
1人1人が気持ちをもって業務に取り組めば一つになれる人数です。
何事もネガティブにとらえず、会社をよくしていこう、自分の役割を全うしよう、という気持ちで
がんばりませんか。(頑張ってないって言ってるわけではないよ!)
---
0コメント